---
name: implementation-approach
description: 実装戦略（垂直スライス、水平、ハイブリッド）をリスク評価で選択。機能の実装計画時に使用。
---

# 実装戦略選択フレームワーク（メタ認知的アプローチ）

## メタ認知的戦略選択プロセス

### Phase 1: 判断に十分な現状分析

**中心となる問い**: 「既存の実装はどうなっているのか？」

#### 分析フレームワーク
```yaml
アーキテクチャ分析: 責務分離、データフロー、依存関係、技術的負債
実装品質評価: コード品質、テストカバレッジ、パフォーマンス、セキュリティ
歴史的文脈理解: 現在の形の理由、過去判断の妥当性、制約の変化、要求の進化
```

#### メタ認知質問リスト
- この実装の真の責務は何か？
- どの部分がビジネス本質で、どの部分が技術的制約由来か？
- コードから明確でない依存関係や暗黙の前提条件は何か？
- 現在の設計がもたらしている利点と制約は？

現状に関する事実をこれ以上集めても、責務、再利用、選択肢の成立性、総合的な複雑性、契約、検証のいずれも変わらない時点で調査を止める。

**完了条件**: 確認したパス、観測したアーキテクチャ・データフローの事実、既知の制約、推測と明記した歴史的背景、不明点のうち戦略選択を変え得るもの。

**移行条件**: 戦略に関係するすべての主張が、観測済み、根拠付きの推測、または不明として明記されている場合に次へ進む。

### Phase 2: Design Convergence

**中心となる問い**: 「現行の必要な成果を届ける最小の設計は何か。そこから先の追加は、どの根拠が要求しているのか？」

実装戦略の探索に入る前に、以下を順に完了させる：

1. **既存の責務を使う基準案**: 既存の責務を通して現在の成果を届ける、最も単純なエンドツーエンドの経路を組み立てる。明示された要件と承認済みの判断は拘束力を持ち、提案された技術手段は候補に留める。
2. **エビデンスチェック**: その経路を、現行要件、検証済みの制約、スコープ内で観測された問題、根拠のある重大リスクに照らして検証する。選択する設計を変えうる未充足条件だけを残す。
3. **的を絞った比較**: 未充足条件ごとに、設計要素を追加する前に、再利用、既存データからの導出、オンデマンド計算、現在の呼び出し側または境界での責務保持を検討する。成立する案について、ユーザーの判断・設定・モード・概念・出力、永続状態、実装経路、およびUX・実行時・実装・テスト・文書・保守のコストのうち、実際に異なる観点だけを比較する。その条件を満たす案のうち、総合的な複雑性が最も低いものを選ぶ。
4. **除去チェック**: 提案した追加を1つずつ取り除き、その根拠となる条件を再検証する。確認済みの成果、必要な境界、または必要な証明が満たせなくなる場合に限って追加を残す。

候補となる経路と不採用の追加は設計時に比較し、長期的に残す出力には **Selected Design** だけを記載する。選択した経路全体に加えて、追加した設計要素ごとの根拠と、それを取り除くと満たせなくなる条件を記録する。選択肢を判断の履歴として残せるのは、承認済みADRが扱う場合だけである。実装時は別の成果物を作らず、同じ収束チェックを適用する。

**完了条件**: 完全なSelected Designが1つあること。追加した各設計要素に、現在の根拠、設計範囲をこれ以上小さくできない理由、除去チェックの結果が示されていること。

**移行条件**: 裏付けとなるすべての主張が、観測済み、根拠付きの推測、または不明として明記されている場合に次へ進む。不明点が次のステップを妨げる場合は、必要なエビデンスを具体的に示す。ユーザーに確認するのは、不明点によって確認済みの成果・将来状態の要件・対象外のいずれかを変える必要がある場合、または不可逆な操作の承認が必要な場合だけである。

### Phase 3: 戦略探索と創造

**中心となる問い**: 「before → after を判断する時に、参考にすべき実装パターンや戦略は何なのか？」

#### 戦略発見プロセス
```yaml
調査・探索: リポジトリ内のパターンを最初に確認し、次に特定した依存バージョンの公式ドキュメント、保守されているOSS実装の順に調査する。文献・ブログは代替案を補足する場合にのみ使用し、非公式な情報源と明記する
創造的思考: 戦略組み合わせ、制約前提設計、フェーズ分け、拡張ポイント設計
```

#### 参考戦略パターン（創造的組み合わせを推奨）

**レガシー対応戦略**:
- ストラングラーパターン: 段階的置換による漸進的移行
- ファサードパターン: 統一インターフェースによる複雑性の隠蔽
- アダプターパターン: 既存システムとの橋渡し

**新規開発戦略**:
- 機能駆動開発: ユーザー価値重視の縦断実装
- 基盤駆動開発: 安定性重視の基盤優先構築
- リスク駆動開発: 最大リスク要素から優先的に対処

**統合・移行戦略**:
- プロキシパターン: 透過的な機能拡張
- デコレーターパターン: 既存機能の段階的強化
- ブリッジパターン: 抽象化による柔軟性確保

**完了条件**: 判断が自明でない場合は、実行可能な候補を2つ以上示し、それぞれが満たす観測済みの制約と未解決の制約を対応付ける。

**移行条件**: 同じ制約集合に対して候補を比較できる場合に次へ進む。

### Phase 4: リスク評価とコントロール

**中心となる問い**: 「既存の実装に適用するとどのようなリスクが発生し、検証可能性と切り戻し可能性を保ちながら、その発生確率または影響を計測可能な形で下げられる制御は何か？」

#### リスク分析マトリクス
```yaml
技術的リスク: 既存システム影響、データ整合性、パフォーマンス劣化、統合複雑性
運用リスク: サービス可用性、デプロイダウンタイム、運用プロセス変更、切り戻し手順
プロジェクトリスク: スケジュール遅延、技術習得コスト、品質達成度、チーム連携
```

#### リスクコントロール戦略
```yaml
予防的対策: 段階的移行、並行動作検証、統合・回帰テスト追加、監視設定
発生時対応: 切り戻し手順、ログ・メトリクス準備、連絡体制定義、サービス継続手順
```

**完了条件**: 重要なリスクごとに、発生確率・影響の根拠、予防または封じ込めの制御、検証点を1つずつ示す。

**移行条件**: 影響が大きいすべてのリスクに制御または作業を止めるエスカレーションが設定されている場合に次へ進む。

### Phase 5: 制約適合性検証

**中心となる問い**: 「このプロジェクトの制約は何か？」

#### 制約チェックリスト
```yaml
技術的制約: ライブラリ互換性、リソース容量、義務要件、数値目標
時間的制約: 期限・優先度、依存関係、マイルストーン、学習期間
リソース制約: チーム・スキル、作業時間・体制、予算、外部契約
ビジネス制約: 市場投入時期、顧客影響、法規制・標準
```

**完了条件**: 各制約を観測済み、推測、不明のいずれかに分類する。候補を無効にし得る不明点ごとに、必要なエビデンスを具体的に示す。

**移行条件**: 残る不明点によって有効な候補集合が変わらない場合、またはユーザーが解決した場合に次へ進む。

### Phase 6: 実装アプローチ決定

すべての必須制約と現行要件を満たし、移行リスクが最も低く、検証までの遅延が最も小さいアプローチを選択する。要件の充足、互換性、リスク制御が同等の場合にのみ、ライフサイクルコストと実装工数を同点時の判断基準にする。

#### 垂直スライス（機能駆動）
**特徴**: 機能単位で全層を縦断実装
**適用条件**: 機能間の依存が少ない、ユーザーが利用可能な形で出力、アーキテクチャ全層への変更が必要
**確認方法**: 各機能完成時のエンドユーザー価値提供

#### 水平スライス（基盤駆動）
**特徴**: アーキテクチャ層別の段階的構築
**適用条件**: 基盤システムの安定性が重要、複数機能が共通基盤に依存、層別の段階的確認が有効
**確認方法**: 全基盤層完成時の統合動作確認

#### ハイブリッド（創造的組み合わせ）
**特徴**: プロジェクト特性に応じた柔軟な組み合わせ
**適用条件**: 要件が明確でない、フェーズごとにアプローチ変更が必要、プロトタイピングから本格実装への移行
**確認方法**: エンドユーザーが操作可能な振る舞いを生むPhaseにはL1、テスト可能な内部の振る舞いまたは契約を生むPhaseにはL2、実行可能な振る舞いをまだ持たないビルド時の構造だけを生むPhaseにはL3を割り当てる

ハイブリッドでは、すべてのPhaseにL1/L2/L3のいずれか1つと、観測可能な完了結果を明示する。

**完了条件**: 選択したアプローチ1つ、そのPhase境界、統合点、各Phaseの検証結果。

**移行条件**: 選択したアプローチがすべての必須制約を満たし、リスクに制御が設定されている場合は文書化へ進む。それ以外は候補探索（Phase 3）へ戻る。Phase 4〜5の結果がSelected Designまたはその根拠を変える場合は Design Convergence（Phase 2）へ戻る。

### Phase 7: 判断根拠の文書化

Design Docまたは計画のハンドオフに、以下の構造で記載する：

```yaml
implementationApproachDecision:
  observedConstraints: [<制約 + 根拠>]
  inferredConstraints: [<制約 + 根拠と推測>]
  unknowns: [<不明点 + 必要な根拠または判断>]
  selectedApproach: <vertical | horizontal | hybridの説明>
  selectionRationale: <必須制約の充足、互換性、リスク制御、総合的な複雑性の根拠>
  addedDesignSurface: [<追加 + 現在の根拠 + 設計範囲をこれ以上小さくできない理由 + 除去チェックの結果>]
  phaseVerification: [<Phase + L1/L2/L3 + 観測可能な完了条件>]
```

長期的に残す成果物には、選択したアプローチだけを記録する。承認済みADRが判断の履歴として扱う場合は、比較した選択肢も残せる。

**完了条件**: 選択したアプローチと追加した各設計要素が、観測済みの制約、受け入れた推測、または確認済みの成果・将来状態の要件・対象外に関する解決済みの判断まで追跡できること。

## 検証レベル定義

各タスクの完了確認における優先順位：

- **L1: 機能動作確認** - エンドユーザー機能として動作（例：ユーザーが検索を実行して結果を受け取れる）
- **L2: テスト動作確認** - 新規テストが追加されパス（例：型定義テスト）
- **L3: ビルド成功確認** - コンパイルエラーなし（例：インターフェース定義）

**優先順位**: L1 > L2 > L3 の順で確認可能性を重視

## 統合ポイントの定義

選択した戦略に応じて統合ポイントを定義：
- **ストラングラー系**: 各機能の新旧システム切り替え時
- **機能駆動**: ユーザーが実際に機能を利用可能になった時
- **基盤駆動**: 全アーキテクチャ層が揃いE2Eテストが通った時
- **ハイブリッド**: 各フェーズで定義した個別目標達成時

## 判断ゲートのチェックリスト

- [ ] 戦略選択前にPhase 1の完了条件を満たしている
- [ ] Phase 2で完全なSelected Designが1つ作られ、追加した各設計要素が現在の根拠、設計範囲をこれ以上小さくできない理由、取り除くと満たせなくなる条件に対応している
- [ ] 一覧の戦略だけでは必須制約を満たせない場合、候補生成で組み合わせを検討している
- [ ] 重要なリスクごとに制御と検証点がある
- [ ] すべての必須制約が選択したアプローチに対応付けられている
- [ ] Phase 7の出力に選択した方針、総合的な複雑性の根拠、追加した設計要素が記録され、選択肢は承認済みADRにだけ残っている

チェック項目に必要な根拠が不明な場合は、そのPhaseで止まり、必要なリポジトリのエビデンスを具体的に報告する。ユーザーに確認するのは、不明点によって確認済みの成果・将来状態の要件・対象外のいずれかを変える必要がある場合、または不可逆な操作の承認が必要な場合だけである。

## メタ認知的実行のための指針

1. **既知パターンの活用**: 出発点として参考にし、創造的組み合わせを探索
2. **根拠の優先順に従う調査**: リポジトリ内の根拠、対象バージョンに一致する公式ドキュメント、保守されているOSS実装、補足的な二次情報の順に使用
3. **5 Whys適用**: 根本理由を追求し本質を把握
4. **複数観点評価**: Phase 1〜5の完了条件と移行条件を満たす
5. **戦略の組み合わせ**: 1つの戦略ではすべての必須制約を満たせない場合に組み合わせる
6. **判断のトレーサビリティ**: すべての選択理由をPhase 7の出力にある根拠へ対応付ける
